兼次倫(かねし・みちる)さん

 カナダナイズされた倫が 沖縄に一時帰ってきた。 高校のころから「獣医になる」と言っていて、 てっきり日本の大学に進学と思っていたら、 高校卒業後の夏に突然日本を飛び立ったのだ!

   あいやーカナダ行ってなにするのかね? と思ったよ。 カナダで獣医の資格を取ると言う。 普通の人は考えないようなことをしているのだ。 「一応、前々から留学したいと思っていたわけ。 ねーちゃんが基地にホームステイした時から 興味はあったよ」。はーこんな若い時からと 感心するばかりで、私は開いた口が閉まらない。

 「『赤毛のアン』でカナダに興味があったから、 カナダ行きたいなって思ったの」と、かわいらしい発言を する。希望を抱いて留学した倫は、20歳とは 思えないほどしっかりしている。留学してから すごく成長しているサァ!

   留学生同士の交流、 特に韓国の人など東洋の留学生との交流が とても貴重な体験だった。 「近くても関わりの少ない韓国の人と 友達になれてよかったさ。歴史にはいろいろ問題 があったさーね。今もあるんだけど」 「でも、それを乗り越えて友達になれてよかった」

 学業が始まるのは9月。 倫は「もうそろそろ勉強しないと」と焦り始めている。 「こんなに沖縄にいたら、英語忘れそうサァ」と 言っているので、試しに「英語を話してみて」と 頼んでみた。ところが日本語しか話してくれない。 う〜ん、私も心配だ。(H)
グランドプレーリー・リジョナルカレッジ1年
1980年生まれ。名護市出身、カナダ在住






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