上原文生(うえはら・ぶんせい)さん

 中高校時代は親元を離れて長崎の学校で学んだ。 そのまま東京に出て大学に進んだので、 沖縄を離れてかれこれ11年になる。ただ、 親は地元の大学に戻ってくるものと期待していた。

 「長崎までせっかくきたんだから、今度は 日本の中心を見てみたい。今、沖縄に戻るより、 もっといろんなものが学べる」と、“抵抗”する親を 押し切っての上京だった。

 大学では土木を専攻している。 かなりハードだった1、2年時を乗り切り、 今、さらなる展望を模索中だ。 「こっちでもっと実力をつけるつもりです」。 将来については、「格好よく言うなら、その時、 沖縄に貢献できることがあれば帰る」と話し、 少し照れ笑い。

   長崎で長く暮らしたとはいえ、 東京の人ごみには当初びっくりした。 沖縄のいいところとして人情に厚いところを指摘する。 一方でマイナス点は時間にルーズな点だと言う。 「東京に出て初めて沖縄の人の(時間感覚が) てーげーなのが分かった。本土の人に『やっぱり 沖縄の人は……』と言われないためにも 待ち合わせなどでは遅れないように気をつけていますよ。 でも、沖縄人同士で待ち合わせすると今でもてーげーな ままなんですけどね」。(沖縄王・池原真世)

日本大理工学部4年生(東京都千代田区)
1978年生まれ。千葉県習志野市在住。 具志川市出身






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