真栄田義尚(まえだ・よしなお)さん

 「私の高校からは琉球大に進学する人が多いんですよ。 このまま自分も琉大に進学してしまうと、 高校と環境が変らない。それで、外(本土)に出てみようかなと 思いました」。思い切って飛び出したのが千葉だった。

 最初は、人あたりの強さに戸惑った。しかし、 4年経ち、ヤマトに慣れた。

 初めて雪を“体験”したのは中学生の時だ。 修学旅行中のバスの中から見ただけだった。 今では毎年冬になると各地に出かけ、 スノーボードを楽しむ。さらに、メジャーからインディースまで さまざまな音楽コンサートに行く。 「せっかくですから沖縄ではできないことを 楽しむようにしています」

 今春大学を卒業し、そのまま大学院に進学することが 決まっている。専攻は「数学情報数理」。 父親が高校の数学教師だったこともあり、 高校の時から数学が大の得意科目なのだ。 大学でも自然にその道を選んだ。 「理論的に考えるのが楽しいんですよ」。 すでに教育課程を終えた。将来は父親と同じ教師という道が ある。
 
 「でも(具体的には)何も決めていません。 理想を言えば若いうちはこっちで就職して、あるていど歳を とったら沖縄に帰りたい。でもそんな(理想的な)仕事は 思いつかない。院の2年の間に結論を出します」と 話してくれた。(沖縄王・池原真世)

千葉大理学部数学情報数理学科4年
1979年生まれ。宜野湾市出身。 千葉県習志野市在住
   





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